チャン・ギヨンさんとチン・ギジュさん主演のサイコサスペンスです。
チャン・ギヨンさん、私はお初です。最近人気の俳優さんなんですね、主演はこれが初めてだということですね。顔も良ければ、声も良し、笑顔良し、高身長も加わり敵なしですね。
チン・ギジュさんは、「麗」「二度目の二十歳」と見ましたが余り印象には残ってないです・・・すいません。個人的な感覚なのですが、イ・ソンギョンさんと川栄 李奈さんと印象が被ります。似てないかな～？お顔は違うのだけど・・・印象が・・・。
チン・ギジュさんも主役は初めだとのこと。フレッシュなお二人で配役も好印象です。
サスペンスは私の大好物ですので、本国放送の時から気になっていました。でも、伏線の多いいだろうサスペンスは日本語訳がちゃんとないとな、と思い待っていました。
期待通りの良い作品でした。
このドラマのストーリーは
賢く真面目な優等生 ユン・ナム と ソウルから引っ越してきた女優の娘 キル・ナグォン は出会った時から惹かれ合い恋に落ちますが、ユン・ナムの父親ユン・ヒジェによって初恋は儚く、より鮮烈な絆を残してバラバラに砕かれてしまいます。
父ユン・ヒジェはサイコパスの連続殺人鬼でした。
ナムを偏愛するヒジェはナムの愛する者を奪い教育するために、ナグォンの両親を殺してしまいます。ナグォンまで殺そうとした時にナムが助けに入ります。お互いに恐怖に支配されながらも庇い合う二人。なんとかナムの通報が間に合い、ユン・ヒジェは逮捕されます。
お互いを強く思い合うが、殺人者の息子と被害者の娘になってしまった二人は会うことなく大人になります。
大人になったナムは名前をチェ・ドジンに変えて警察学校に、ナグォンもハン・ジェイと名前を変えて女優の卵になっています。二人は偶然の再会を果たすが、ユン・ヒジェの出した自叙伝のせいで隠していた過去がマスコミで暴かれ、また別れが訪れます。
さらに数年後、警察官と有名女優になった二人は、ナグォンに過去の事件を思わせるハンマーが送られてきた事件を通して再会することに。
ユン・ヒジェの模倣犯が起こしたと思われる事件が立て続けに起こり、今度こそナグォンを守ると決めたナムとナグォンの時間が動き出します。
と、思い過去がのしかかりながらも、二人がより強い思いで過去と向き合い未来を掴んで行くお話。
主役のお二人に加え、脇を固めるすべての登場人物が深く描かれていて、最近少し遠のいていた、韓ドラの深い人物描写に嵌りました。
一端はナムを捨てて自分の娘（ユン・ヒジェとは血縁なし）と逃げてしまう継母。父の気を引くために悪ぶる実兄。ナグォンとは血の繋がりはないがひたすら妹を守るために生きる兄。もちろんサイコパス父ユン・ヒジェ。被害者家族も加害者家族も自分の名声のために食い物にする新聞記者（前半はユン・ヒジェよりも嫌な人に思えました）と、とにかくすごかったです。
私の大好きな韓流サスペンスの「君の声が聞こえる」「キルミー・ヒールミー」（こちらはサスペンスではありませんが）のようにコミカルの場面がないので、全体的に重めですが、主役二人のフレッシュさと一途なロマンスが救いになります。
このドラマの私の一番は
「괜찮아 ケンチャナ」です。
ドラマの後半、何度もこのセリフが出てきます。
ナグォンからナムへ。
まったく大丈夫ではないんですよ、もちろんナムも分かっている。でも、相手を思い労り「私は大丈夫だから」と伝える、自分も鼓舞するように。この「ケンチャナ」に心打たれます。
「괜찮아？」「괜찮아」
付き合うことを決めた時に、ナグォンが言います。「罪悪感を持ったら謝ればいいわ。そのたびに私は大丈夫だし、あなたが好きだと言うから」と。
そのお互いを深く思い合う行動やセリフが、ナグォンとナムの間だけではなく、ナムと継母オクヒ、オクヒと娘のソジン、ナムとソジン、オクヒとナムの兄ヒョンム、ナグォンと兄ムウォンの間で交わされます。皆がユン・ヒジェの被害者なのに世間にさらされ耐えながら、お互いを気遣い支え合う姿に救われます。
「괜찮아」素敵な言葉ですね。
韓ドラを見始めたころ、家族や恋人が突然入院している所に駆けつけて、「고마워요 コマウォヨ」というセリフに、いいな～と感動しました。ケンチャナと相手を気遣ったり、助かってくれてありがとうと言葉にするのって本当にいいですね。
余談ですが
日本のドラマ「それでも、生きていく」も犯罪被害者家族と加害者家族の切なく苦しいお話でした。このドラマのほうは、犯人が未成年だったため刑に服していない（少年院を出ている）ので、もっと重たかったですが、もう一度見たくなりました。
このドラマの犯人役の風間俊介くん。印象が強すぎて今でも誠実な役なのに、何かあると疑いの眼で見てしまいます（笑）
