ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

大侠霍元甲 Heroes  ★4

f:id:tyotto-manmaru:20200916194206j:plain



赵文卓さん、毛林林(マオ・リンリン) さん、主演の本格カンフー(武闘)ドラマです。全45話。

 

赵文卓さん、お目にかかるのは初めてですが、百度の作品紹介を見ますと、1990年代から、映画、ドラマでご活躍の本格武術俳優さん。この作品のモデル霍元甲さんを題材にした別作品にも出演しているようです。

 

毛林林(マオ・リンリン) さん、「蘭陵王」「谈判官」を視聴しました。お綺麗な方ですね。

 

 

このドラマの簡単なあらすじは

 

霍元甲さんという実在した武術家の半生を描いたドラマ(フィクション)で、この方が精武门(上海精武体操学校←実在した学校)を開くまでが描かれています。

清朝末期、改革運動に失敗した革命家たちが捕まります。捕まった革命家の一人 谭嗣 を助けようとする有名武術家の 王五 と出会い(手合わせを申し込む)、その心に感銘した 霍元甲 は一緒に脱獄の手伝いをします。

でも、助けに入った牢で谭嗣は脱獄を拒否。そのまま死刑になることを望みます。それに同意した霍元甲は王五を騙し、死刑が実行されるまで監禁します。そのことで義兄弟の契りをした二人ですが決別してしまいます。

これが切っ掛けとなり、霍元甲は王五を目の敵にしていた清廷の役人 张春仲  に目を付けられることになってしまいます。

その後、外国人を襲い死刑になった王五の晒された首を奪還したことで、张春仲に犯罪者にされた霍元甲を庇い、父、兄、霍家の人々が皆殺しにされてしまいます。

と、霍元甲の復讐と再生のお話が始まって行きます。

 

 

このドラマの私の一番は

 

見事なカンフーと熱い男たちです。

 

登場人物がみな「漢」と書いて「おとこ」と読む人ばかりで、熱い(←すぎる)。

出会いで助けた王五さん(すごい格上の武術家)に、「礼は何がいい?」と聞かれ「本気の一対一の手合わせを」と答える霍元甲とか、もう「漢」。

牢まで助けに行った谭嗣さんなど、自分では絶対に説得できないと判断した王五を(猪突猛進な人)初めてあった霍元甲に「王五があんなに信頼しているならば間違いない、自分は死んで革命を全うしたい」と大演説をして霍元甲を説き伏せ(煙に巻き)、王五さんを丸投げとか、もう「漢」。

この丸投げの結果、谭嗣さんを助けられず、怒り狂う王五さんにボコボコにされた霍元甲さんですが、王五さん実は革命派の仲間に、「自分が心から信頼したのは谭嗣さんと霍元甲だけだ」と言い残していたとか、もう「漢」。

とまあ、最初の数話だけでも「漢」しか出てきません。

そして、昨今の古装ドラマのようにCGを多用した(これも素晴らしい)アクションではなく、生身の体のみの武闘シーンなので、この「漢」たちの中の方が(見た目よりも、どれだけ武術が出来るかで選ばれているだろう演者さんたち)軒並みおっさんばかりとかも、もう「漢」。

女優陣はみな美人。

多分二十後半から始まっていると思われるので、時に可愛らしい霍元甲さんの表情とかを生暖かい目で見守る羽目に。

でも、そんなことが吹っ飛ぶくらいの素晴らしいカンフーシーンばかりでした。倍速で観ているわけではないのに手の動きが見えない型とか、風切る音のする蹴りとか、微動だにしない下半身とか、服の上からも分かるムキムキの上半身とか。みなさんステキでしたね。お薦めは霍元甲さんの一番弟子、刘振声。この真面目で一途で忠実な大師兄が一押しです。

中にはちょっと手に負えない弟子もいて、「もう子午山に送って王進先生と王母に身も心も入れ替えてもらってこい」と「漢」つながりで「北方水滸伝」を思い出したりもしちゃいました(この弟子残念なことに闇落ちしちゃいます)。

 

そして前半の悪役の张春仲が、これでもかという悪役でナイスでした。

f:id:tyotto-manmaru:20200916194018j:plain

 

 この方、上記↑画像では分かりにくいかもですが、「ハリーポッター」の屋敷しもべのドビーにそっくりに見えてしまい、私のツボに。

十分強いのに、勝つためにこれっぽちの妥協も見せない卑怯っぷり、そのゲスさ加減が、もう「漢」(?いやこれは違うかな)。

 

霍元甲さんに降りかかる困難がこれでもかという展開でお話は進んで行き、用心しても用心していても必ず罠にはまってしまう、歯がゆさに視聴者の(私の)忍耐が試される・・・そして弟子たちが死んで逝く姿にただただ涙です。

 

突っ込み所もございます、後半の敵のフェードアウトの仕方がすごくて、再度見直してしまいました。

 

熱すぎる「漢」たちの本格カンフーをぜひお楽しみください。

 

「鏢門(ひょうもん)」というこちらも本格カンフードラマがチャンネル銀河さんに登場(驚きを隠せない)。私個人の感想では「鏢門」よりこちらの方が見やすいと思います。

 

 

                       (画像:出典 百度百科)