ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

雪中悍刀行 Sword Snow Stride

 

『雪中悍刀行 Sword Snow Stride』 ★5

 

张若昀(チャン・ルオユン)さん、胡军(フー・ジュン)さん、主演の武侠ドラマです。全38話。

 

张若昀(チャン・ルオユン)さん、「ダイイング・アンサー~法医秦明~ / 法医秦明」「赘婿」(←ちょっとだけ出てました)を視聴しました。味のある役者さんでなお、実はものすごく私好みの綺麗な手をお持ちなんです。(私の大好きな手俳優さんのお一人。今回はあまり手が映らないのですが、ちょっとした時に映る手にポッとしてました)でも、見るたび痩せられていくようで・・・こんな胸の薄い武人(今回はまだ武人ではないのですが)、大丈夫かしら?と。

胡军(フー・ジュン)さん、完走したドラマは初めてなんですが、リタイアしてしまったドラマ、「将夜」「猎狐」「良辰好景知几何」に出演されてました。

胡军(フー・ジュン)さんは父親役です、相手役の女主は 李庚希さんです。

 

 

このドラマの簡単なあらすじは

 

徐凤年 と 老黄(黄阵图) はいもを盗んで追われています。物乞いのような生活を送っていますが 徐凤年は 実は北椋王の長男なのです。父の元、北椋の領地を離れて 老黄と三年貧乏極まる旅をしています。

父、北椋王 徐骁 は北の辺境三州を治め北椋騎馬隊35万騎兵を従えた、离阳王朝(このドラマ内の王朝)唯一の異姓の王で、离阳王朝の陛下、朝廷からしてみるとその武力を当てにしているが、その武力故に邪魔にも思っているという存在。

三年前に公主を 徐凤年の嫁にと陛下から命が下ったのですが、父子ともにそれが嫌で 徐凤年が家出をしたということで結婚話をふいにしていたのです。

旅の空で知り合った 凄腕の男装の女剣士 南宫仆射(白狐儿脸)に助けを求め、刺客から逃れ北椋の地に戻って来た 徐凤年。そんな 徐凤年を三年待ち続けていた弟 徐龙象が迎えます。

三年ぶりに北椋に戻って来た 徐凤年ですが追って来ていた刺客が実は北椋、身内から放たれたと気づき、黒幕を探し始めます。

徐凤年は武術も学ばず、女遊び好きの放蕩息子と北椋の地でも有名で、軍部でもその放蕩ぶりが有名なため敵はたくさんいるのです。

でもこの遊び人というは仮の姿で、常に北椋の地に目を光らせている朝廷を安心させるための策の一つなのです。父 徐骁 も息子の策略に富んだ才能を理解したうえで、そんな息子を野放しにして、言いたい放題の 徐凤年を宥めながら、手の平でころがして育ています。

北椋の領地を息子 徐凤年に安全に継がせるために、朝廷側と色々な駆け引きをする 徐骁。

父の言いなりに北椋の地を継ぐのが嫌で抵抗しているけど、実は誰よりも北椋の未来を考えて行動している 徐凤年。

この北椋の地の継承問題と江湖の達人たちが絡み合いながら、徐凤年が次期北椋領主として身も心成長していく・・・という物語が始まります。

 

 

このドラマの私の一番は

 

江湖の達人たちがかっこよすぎる、ステキすぎるです。

 

徐凤年は子供の頃母を失い(後半この母の敵討ちも話の主題に)、母の願いである北椋の地を守るため 徐骁が家族までも計算に入れながら、自分を後継ぎに望んでいるのが嫌でそこから逃げているのです。

でも武術は習わないと最後の抵抗はみせてはいますが、父がいなくなった後の北椋の地のことは誰より真剣に考えています。

徐骁には六人の養子の将軍がいて、その筆頭の 陈芝豹( 高伟光さんが演じられてます)などは知力、軍を治める統率力が揃っていて、自分ではなく 陈芝豹が継いでも問題はないと考えているのです。

そんな中、暗殺者の黒幕を探すため行動しているうち、父の真意を知ることになります。そして、自分を一番近くで見守っていてくれた 老黄の死により、武術も納め、心から北椋の地を継いで守ると心を決めるのです。

この、徐凤年の成長の過程もすごく魅了的に描かれているので、もう夢中で見入ってしまったのですが、徐骁が息子を守るために用意していた江湖の達人たちが、ステキでたまらない。(とにかく用意周到過ぎる父の愛がすごいのです)

ずっとただの馬夫だと思っていた 老黄が実は 黄阵图という剣の達人で。

序盤、水牢のように湖の底に鉄球によって囚われていた、楚狂奴という達人を 徐凤年が助け出すのですが、脱出したシーンがもう最高。

「うわはははは、ひゃははははは」と狂喜乱舞して水から飛び出して、そしてこれまたただの図書庫の番人だと思っていた 魏叔阳が迎え撃つ。自分の言うことを聞いて助けてくれると軽く考えていた 徐凤年は驚きを隠せないのですが、 楚狂奴は 魏叔阳相手に大暴れ。

そこに真打登場と 老黄が剣箱片手にやってきます。そして剣箱に気を込めると、その剣箱がバコっと開くんですよ。その中の剣を操りながらあっという間に 楚狂奴を追い詰める 老黄。その剣を扱う姿にあんぐりする 徐凤年と。サイコーでした。

この後も続々と達人たちが登場するんですが、どの方もその登場の姿からすべてが魅力にあふれています。

もう本当に武侠活劇。全編をして通して痛快で爽快。

すべての達人を紹介したいですし、徐凤年の兄弟たちも紹介したい。父 徐骁の長年の策略の数々も見て欲しい。

モヤっとした気持ちに一切ならない、本当に気持ちのいい武侠ドラマです。

達人たちがどの方も味ある魅力満載なのもすごいんですが、出てくる女優陣がみなさん見目麗しい美人ばかりとこちらも魅力満載です。

女主である 姜泥 は 徐骁が滅ぼした国、西楚のただ一人の生き残りの公主で、徐骁が死んだと思わせといて助けて北椋で 徐凤年の女中の一人として匿っていたんです。そんな 姜泥 小さい頃から 徐凤年を親、国の仇と暗殺しようとして失敗して、徐凤年にいい様にからかわれれと喧嘩ばかりしているのですが、二人ともお互いを好きなんですね。

(たぶん年齢は十代なんだと思います。徐凤年が张若昀さんで分かりずらいですが、二人は同年代だと。张若昀さん若く見えますがね)この二人の幼い恋心を回りの大人全てが知っていまして。通常の武侠ドラマだと恋愛方面にはまったく疎い達人たちもすぐ気が付いちゃう。ここがすごく微笑ましかった。楚狂奴にも気づかれちゃうし、後の 姜泥の最高の護衛になる  曹长卿という凄腕達人にもすぐ気が付かれちゃう(笑)。

 

題名にすでに「第一季」と銘打たれてますから、続編があるのでしょう。よくある「えっ」ここで終わり?という終わりではないので、「第一季」だけで十分楽しめます。しかし、すべて続編への布石となっているので、ちょっとだけ登場した意味ありげな登場人物たちがどうなるのか?、西楚の公主として生きることにした 姜泥との恋は?とか、達人からの贈り物として手にいれた内功をどこまで自分のものとして、武術の腕をあげていくのか徐凤年とか?姉弟、父、家族のその後は?とか、気になることはいっぱい。

ものすごく続編が見たい気持ちにもさせられますが、「第一季」だけでも素晴らしい武侠ドラマでした。

 

 

                  (画像出典 百度百科)