ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

L&P 点燃我,温暖你  Lighter&Princess

 

『点燃我,温暖你  Lighter&Princess』 ★4

 

陈飞宇(チェン・フェイユー)さん、张婧仪さん、主演の青春群像劇です。全36話。

 

陈飞宇(チェン・フェイユー)さん、ほぼ初めてお会いしました。「将夜」をチラ見しかしてないので・・・。「将夜」の時にまだ18歳だったんですよね~。陈凯歌監督の息子さんですね。長らく寝かされている(もう完全に公開は無理なのかな~)「皓衣行」観たいですね~。

张婧仪さん、「一见倾心」を視聴しました。

 

 

このドラマの簡単なあらすじは

 

天才プログラマーの 李峋 と真面目な優等生 朱韵 は大学で出会います。

朱韵はルームメイトのクラス長 方舒苗(自分の成績のためにやれることは何でもするという、したたか優等生)に頼まれ、クラスの問題児 李峋と 任迪 を朝礼(?朝一の集まり?)に出席させる協力をする羽目になります。ジャンケンで負け 李峋の担当になるのですが、李峋にいいように翻弄されてしまうのです。

金髪で協調性のまったくない一匹狼な 李峋にいい様に扱われながらも、負けん気の強い 朱韵はそれに対抗心を燃やすのです。

李峋 のせいでプログラミングに興味を持ち始めた 朱韵はクラスメイト 高见鸿 の作った大学生プログラミングコンテストに出場するためのクラブに参加します。

でもそのクラブのための場所が 李峋に乗っ取られ、 高见鸿と抵抗しますが、結局 李峋の作ったクラブに参加することになります。

憎たらしくて反発ばかりしていますが 朱韵はどうしようもなく 李峋に惹かれていき、李峋も何かと突っかかってくる 朱韵を疎ましく思いながらも、気になってくるのです。

こうして、プログラミングを学びながら近づいて行く二人のラブラインと、友情を築きながらも 李峋の側にいることで劣等感を植え付けられていく 高见鸿の葛藤という、大学時代が始まっていきます。

 

 

このドラマの私の一番は

 

李峋 です。

 

このドラマ配信が始まった去年末に視聴していたんですが、この丁寧に描かれている大学時代に打ちのめされてしまい、リタイアしていたんです。

でも、コメントで前半の辛さを通り抜けると、素晴らしいですよ、と教えて頂き再挑戦しました。

まず、私はオープニングのジッポとOST「国王与骑士」のイントロに魅せられ、そして金髪で登場のイケちらかした 李峋に「ギャー、カッコイイ」となったわけなのです。

ドラマは現在の二人、海外から帰ってくる 朱韵と刑務所から出所してくる 李峋の姿から始まり、過去へ、という展開で始まります。

この過去がですね、本当に丁寧に描かれてるんですよね、李峋、朱韵がお互いに惹かれて近づいて行く様子も、高见鸿が追い込まれていく様子も。

私はもう始まりから 李峋ベースでドラマに入り込みましたので、この大学時代が辛かったんです。

李峋は、高校時代に父を亡くし母を亡くし、お金のない辛さとそのために味合わされる偏見と差別を経験し、プログラミングという自分の特異な能力を使って、自分が苦しめられてきた世の中と戦おうとして。

とても孤独で、人を信用することも当てにすることもなく、自分の能力だけで勝ち上がっていく、そのためにするべきこともちゃんとわかっていて、その自分が描いた行くべき場所にしっかり向かっていたわけです。

でも、朱韵と出会い少しづつその道筋がまっすぐではなくなってくるんです。

皮肉で呼んでいたはずの「公主」にあこがれの光のような愛情が含まれてくる。

でも「公主」は絶対的に「公主」だったと気付くんですよ。生まれも育ちも違う、違う世界に住んでいるお姫様なんです。

困っている 朱韵のために 方志靖(高校時代の朱韵の因縁の相手)の卑劣さを大勢の前で暴きさらしたことで、恨まれてしまう。

この 方志靖を出し抜きたいというのは 朱韵の私怨なんですよね、そのために 高见鸿と組んだのに、高见鸿の気持ちを無視して結局 李峋を巻き込み、すべてを李峋に任せる形になってしまう。

結果その時は成功しますし、二人は付き合い始め最高に幸せな大学生活を過ごす。でも、その時買った恨みが 李峋を襲うことになるんです。

この 方志靖の逆襲の結果が最悪で。

ここで初めの視聴は心が折れまして。なにしろ、冒頭で服役していたことと 高见鸿の裏切りが分かっているので、「このあとさらに闇落ち 高见鸿の報復がくるんだ~」と。しかもこの時点で20話だったんで、もういつこのトンネル抜けるの~と、視聴ストップしちゃったんですよね。

そして、今回ちょっと観たとこ倍速使いながらも視聴して、本当良かった。

トンネル抜けてからがとても良かった。

方志靖への復讐を決めてた 李峋は 朱韵を巻き添えにしないと決めるんです。朱韵が自分にべた惚れなのは重々分かっているので、とことん突き放しにきます。

その結果、朱韵はボロボロになってしまうけど、そんな 李峋の計画が後からやっと理解できた 朱韵が刑務所に面会にやってくる。

最後に 李峋は徹底的に 朱韵を突き放すのですがこの時に言った言葉

「朱韵、君の目には俺は6年前君の家の前に立った物乞いにすぎない。君は偽善者だ。君が俺と一緒にいるのはその立派な同情心を満たすためだけだ。君は方志靖をとても嫌っている、でも結局君も彼と同じ側の人間だ」

朱韵に僅かな希望も持たせないための言葉ではあるけど、本心も入ってたんだろうな、と思ってしまった。

李峋の中にも 朱韵と出会わなければこんなことにならなかった、こんな風に人生計画の歯車が狂ったりはしなかったって気持ちがあっただろうと・・・。

でも、もう一度出会ってしまった二人が、一緒に 高见鸿を倒すために、小さなゲーム会社に入り、出会ってから一度も変わらない、誰よりも自分を信じ、傍で支える 朱韵を見て、もう一度やり直したいと思う 李峋を観て、ああ良かったなと思えまして、じんわり来まして。

李峋が奪われた物を取り返すだけではなく、手放しちゃった愛情という感情をもう一度取り戻せて本当に良かったな、と思った次第です。

朱韵と出会わなければ 李峋はもっと早くに成功を手にし、心の底から欲しかったお金も名声も手に入れ、自分を見下していた人たちを見返すことができただろうけど、ドラマラストのような、仲間に囲まれ、ただ幸せそうに笑う愛する人を見守る、心の平穏と満足感は絶対に手に入らなかっただろうな、と。

そう確信が持てるような、終盤の展開と、素敵なラストでした。

 

 

                      (画像出典 百度百科)