ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

不可告人  TELL NO ONE

 

『不可告人  TELL NO ONE』 ★4

 

欧豪(オウ・ハオ)さん、李一桐(リー・イートン)さん、主演のクライムサスペンスです。全12話。

 

欧豪(オウ・ハオ)さん、キャリアが長い俳優さんですが、私は初めてお目にかかりました。寝かされている未公開のドラマも含め今年はたくさんの作品が公開になりそうなのでまたお目にかかれると思ってます。

李一桐(リー・イートン)さん、「射雕英雄传」「媚者无疆」「只为那一刻与你相见」「Go!Go!王子様は片想い  / 我的时代,你的时代」「苍兰诀 」(ちょこっと出演)を視聴しました。以外にもお久しぶりでした。

 

 

このドラマの簡単なあらすじは

(一つの事件を追って行く刑事ものです。まっさらな状態でご覧になりたい方はこの先ご注意ください)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

企業家の娘 陈雪迎 が誘拐されます。刑事の 郑冬雨 たちはその捜査に乗り出します。

誘拐された 陈雪迎はスーツケースに押し込められながらも、兄と慕う友人の 高虎 に電話を掛けるのです。電話を受けた 高虎は苦しそうな息遣いだけが聞こえる電話を不審に思いその電話をとっさに録音します。そして電話の中で聞こえた周囲の音だけを頼りに 陈雪迎を探し始めます。

スーツケースの中で携帯が拾った町の雑踏の中の音を一つ一つ追いかけて、高虎は 陈雪迎の拉致現場を見つけ、犯人と乱闘になります。犯人を追い詰めた 高虎でしたが犯人の奇襲で一瞬の隙をつかれ逃げられてしまうのです。そこへ、別の手掛かりから現場に駆け付けた 郑冬雨たちが駆けつけます。

陈雪迎を助け起こしていた 高虎ですが、その場で犯人と思われ捕まってしまうのです。捕まえた 高虎に 郑冬雨は驚きと怒りを覚えるのです。

高虎は 高阳というのが本名で、子供の頃に殺人事件で父親を亡くし孤児になってしまい 警察官だった 郑冬雨の父に引き取られたのでした。姉弟のように育った二人だったのですが、 高阳は軍に入隊する時に 郑冬雨に告白をして、自分を待っていてくれと言い去ったのでした。

軍を出た 高阳は警察官になり、初めての仕事で偽札を作っていた組織に潜入することになり、郑冬雨とは音信不通になっていたのでした。

偽札組織の壊滅作戦の大詰めで 一線を退いていたため顔のわれてない 郑冬雨の父 郑英 も潜入作戦に参加することになり、作戦は成功して組織は壊滅、ボスは死亡、幹部たちも全て捕らえられたのですが、郑英の行方がわからなくなってしまうのです。

そのため、組織壊滅作戦が終わったにもかかわらず、高阳は高虎として生き残りのチンピラとなり 郑英の行方を捜していたのです。

組織幹部の 雷乃武 が懲役を終えて出所したことから6年前の事件が動き出していくのです・・・

 

 

このドラマの私の一番は

 

潜入している時の 高虎の感情のない光なき瞳、です。

 

日本では潜入捜査が正式には認められてない(麻薬捜査官は違うのかな?)ので日本の刑事ドラマで潜入捜査官ものって観ないのですが、華流ドラマは割とありますね。私も何本か視聴しました、だいたい大きな犯罪組織に(麻薬、武器の密輸)潜入しますね。(これはアメリカドラマでもそうですね、潜入=スパイですもんね)

組織壊滅を目指すために何年も潜入する捜査官の意志の強さがいつもすごいと、本来の自分を見失わないで、でも暴力と犯罪に手を染めながらギリギリの所で証拠つかもうとしていく姿にいつもハラハラドキドキして観ているのですが。

今回も、高阳は 高虎として6年ヤクザな生活をしています。

高虎が警察官 高阳だと知っているのは警察署のほうでも 直属の上司 李登元さんだけ(もっと上の人はご存じでしょうが)。好きな人に会う事、話すことも出来ず、潜入している間に育てくれた 郑冬雨の母は死んでしまい、自分がちょっと離れた時に 郑英もいなくなってしまう。それでも、自分は 高阳には戻れない。 

自分を殺して何年も違う人間として生きる、並々ならない意志の強さと図太い神経が必要だと。

そんな、高虎になっている時と 高阳の時とでは目が違うんですよ。

中の方 欧豪さんの演技が凄いの一言なんですが、高虎が仲間と話していてニヤっと笑うシーンが何回が出てくるんですけど、本当に目だけ笑っていないくて、死んだ目なんです。何を考えているかまったく読めない意志なき瞳。

この目が怖かった。ゾっとしてしまう瞳でした。私の好みのど真ん中(←どうでもいい)単の鋭い目なのですが怖い目でした。

そんな高虎が取引相手に会うシーンがあるのですが、その偽札の取引相手となって 郑英が現れるんです。もちろん、そんな事は知らされてない 高虎。ガン末期の妻のために第一線を退いたはずの養父が目の前に現れる。揺れるんです、何の感情も灯してなかった瞳が 高虎から 高阳に変わる。危険すぎる任務に 郑英が現れた 高阳の動揺が瞳だけで痛いぐらい伝わってきました。

事件は 郑英の行方と 高阳の殺された父親の事件と二つ展開します。1990年から2011年と長い年月の事件の道筋がバラバラと挟み込まれるという展開で進んで行くのですが、あえて視聴者をミスリードするような作りではなく、ストレートに過去の事件の断片を見せてくれるので、嫌なドキドキがなく見やすかったです。

展開もスピーディーで、ラスト黒幕の狂気もクライムサスペンスらしい暗さを足していたと思います。

 

 

                 (画像出典 百度百科)