ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

大唐狄公案  Judge Dee's Mystery

 

『大唐狄公案  Judge Dee's Mystery』 ★4

 


周一围 (ジョウ・イーウェイ)さん、王丽坤(ワン・リークン)さん、主演の時代判事ドラマです。全32話。

 

周一围 (ジョウ・イーウェイ)さん、「蒼穹の昴  / 苍穹之昴」「少林問道 / 少林问道」「在一起」を視聴しました。「九州·海上牧云记」「上阳赋」など日本上陸もしている大物歴史劇は観れてないのです。

王丽坤(ワン・リークン)さん、「灼灼风流」を視聴しました。「三生有幸遇上你」をリタイアしました。お綺麗ですよね、お美しい。

 

 

このドラマの簡単なあらすじは

 

西域から都に帰って来た 狄仁杰 は管家(執事のような人) 洪亮 に科挙を受けろと小言ばかりを言われながら日々を過ごしています。

のらりくらりと 洪亮を躱しながらも自分の周りで起こる厄介事がほっとけず、持ち前の鋭い洞察力と推理力で困っている人々を助けてしまうのです。

ある日やはり町で何やら物騒なやからに追われている男が幼馴染の 贺大荆 と分かり助けに入ります。カッコよくその場を収めた 狄仁杰ですが、仲間の 乔泰 と 马荣 が状況を理解せず見逃していた貴族を倒したので、その場で全員逮捕されてしまいます。

贺大荆と一緒にいたことでかつての恩師 魏无疾 に助けてもらい牢を出ることができます。

科挙を受ける事を躊躇していた 狄仁杰ですが、洪亮の説得に折れて科挙を受けます。科挙がおわり 贺大荆と一緒に繁華街に再会と科挙終了を祝い飲みに行くのですが、狄仁杰は偶然聞こえて来た歌に惹かれて、その声を頼りに閉まっている店に着くと、無理を通して店に上がり込み二人で酒を飲み始めます。

昔話をしながら気分よく酔うのですが、狄仁杰が御手洗いに立った後、妓楼は火に包まれてしまうのです。

奇蹟的に一人だけ助かった 狄仁杰ですが火付けの犯人として罰せられそうになるところをまたも恩師 魏无疾に助けられます。そして、魏无疾の助言の元、足に枷を嵌めた状態でこの事件を捜査することを許されるのです。

10日の期限の中で事件の真相を明らかにしないとならなくなった 狄仁杰は、洪亮、乔泰と 马荣の助けを借りて捜査を始めるのですが、事件は火事だけに収まらず、次の怪奇事件にと広がりをみせていくのです・・・

 

 

このドラマの私の一番は

 

最初の事件「凤印案」と最後の事件「朝云书馆」が好きでした。

 

全部で9この事件が起こります。最初の「凤印案」以外は蓬莱県の県令として赴任してからの事件となっていきます。題名通り 狄仁杰の事件簿なのです。

私原作の「ディー判事シリーズ」を知りませんので、どんな感じなのかはわからないのですが、原作はオランダ人ロバート・ハンス ファン・フーリックという方が書いた推理小説と言うことで、原作がいつ出版されたのだろう?と調べたところ、1951年から世に出ているようで、江戸川乱歩先生たちの時代の推理小説になりますよね。

このドラマがどのくらい原作に添ったものなのかは全く分からないのですが、こんな情報を入れたので私勝手に時代劇の判じものを想像して視聴始めたんです。「大岡越前」みたいな持ち込まれた事件を見事なお裁きで解決していく、みたいな。

でも、違いましたね~。

とにかく一つ目の事件「凤印案」は引き込まれました。狄仁杰の登場の仕方が素晴らしくカッコ良かった。放浪の旅から帰って来て、心にしっかりとした志はあれど、科挙を受け役人になるというのは少し躊躇いがある。そんな風来坊な雰囲気を醸し出しながら、逃げた窃盗犯を捕まえるためにやって来た、横暴な捕史を黙って静観できず口を出す。鋭い観察力と洞察力を駆使したその推理はその場にいた全員が納得する答えの上、武術の腕も凄腕。

と、魅力あふれ過ぎる登場でした。

放火から始まる事件はどんどん広がり複雑化し、しかも皇后の名が出てきて朝廷も関わってきてと・・・。事件の方も面白かったです。

とこんな感じで 狄仁杰がバッタバッタと事件を解決していくお話だと思っていたんですが…蓬莱県に赴任してからはちょっと様相が変わっていきまして。

事件の序奏は猟奇殺人を思い起こさせる始まりなんですが、どの事件もその結果が 狄仁杰が信じ自分の根本に据えている「法」、それを揺るがす事件となっていきます。

なので、登場時完璧なヒーローのようだった 狄仁杰がどんどん人間臭くなっていくんです。悪い事ではまったくなくて、無秩序な蓬莱県で弱い民に本当に味方になるものは「法」なのか?と悩む姿も良いのです、良い役人は理想と現実に悩んでこそだと思うので。

でも、何でしょうか、難しい事件をスーパー推理力で悪をやっつけてスッキリ的なお話が続くと思い込んでしまったからだと思いますが、ちょっと私のテンションが定まらなくなってしまいました・・・。

最後の事件「朝云书馆」は途中で知り合い 狄仁杰が惹かれ、静かに口説き(←あからさまじゃないんですよ、恋の駆け引きが)、恋人になる歌姫  曹安が大活躍する事件となっております。

お互いに惹かれ合いながらも、静かに(また、使っちゃった)恋を育み、結婚に至ろうとしている二人なんですが、8つ目の事件絡みで関係がぎくしゃくしてしまいます。それを打開しようと、 曹安の方からちょっとした小旅行に誘うのですが・・・そこで事件に出会ってしまうわけです。

この事件で命の危機を乗り越え、改めて  曹安の気持ちと自分の気持ちを最後に確認し合うという、 恋の危機も乗り越えるという  本当に  曹安大活躍の事件が私好みでございました。

 

各事件は終結していますが、中途半端な所もある内容でしたので、続編があるぞっ、というエンディングでちょっと安心してます。ぜひ、色々放り投げられている伏線たちの結果が観れることを切に願っております。

 

特別出演枠で有名俳優さんが出てたり、皇后が美しかったり(武則天楊貴妃は美しければ美しいほど良き)、周一围さんが(たぶん)地毛で髪を結っていらっしゃったり、衣装も、背景も、凝っていてステキ、ドラマ世界観がとても美しかったです。

 

 

                   (画像出典 百度百科)