ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

繁城之下  Ripe Town

 

『繁城之下  Ripe Town』 ★5

 

白宇帆(バイ・ユーファン)さん、宁理(ニン・リー)さん、主演の時代劇サスペンスです。全12話。

 

白宇帆(バイ・ユーファン)さん、「欢迎光临」「恋恋江湖」を視聴しました。

宁理(ニン・リー)さん、「バーニング・アイス -無証之罪- / 无证之罪」「ロング・ナイト 沉默的真相」を視聴しました。名バイプレイヤー。とにかく出てくるだけで「何かありますよね?」と考えてしまいます。一筋縄ではいかない奥深さ。

 

 

このドラマの簡単なあらすじは

 

捕快の 曲三更 と捕快見習いの 高士聪 は畑に死体があるという報告を受けて確認しに行きます。死体だという案山子の帽子を外すとその下には師父で上司の 冷捕头 が現れるのです。

冷捕头の殺され方は普通ではなく、身体を杭で貫かれ、その杭には「吾道一以贯之」という文字が彫られているのです。

ショックを受ける 曲三更ですが、師父の死の謎を解くため捜査にのめり込んでいきます。ですが、冷捕头の足取りは長年通っていた花魁の 林四娘と別れた後まったく取れなくなってしまい捜査は難航していきます。

そんな時、 冷捕头の娘 冷桂儿 から呼び出された 曲三更は、師父と慕っていた 冷捕头の別の顔を垣間見ることになるのです。でも、冷桂儿と一緒に 冷捕头が良人であっても、悪人であっても事件の真相を明らかにすると心に決めます。

冷捕头の仕事部屋で大量のお金と20年前の火事の証言の記録を見つけた二人は、その事件が今回の事件に関わっていると考え、20年前の火事、陆家を全焼し家人が全員死んだ事件を探っていきます。

冷捕头の事件の捜査をしている間に、また一人、また一人と尋常ではない死に方をした遺体が見つかっていきます。

曲三更は 新たに上司と認めた典史 宋辰 の助言を得ながら事件に向かっていきます。

 

 

このドラマの私の一番は

 

曲三更たち登場人物と一緒に謎に惑わさられる構成と展開です。

 

と、いうことでこのドラマ、ミステリーをとても堪能できるので、一番をここに書けないのです。本格推理小説を読んでいるかのように広がりを見せていく謎。翻弄される主人公たち。一緒に翻弄される私。

面白かったです。背景、音楽、グレーがかった暗い色調、すごく魅力的でした。

本編に触れられないので、登場人物のお気に入りさんに触れたいと思います。

主人公 曲三更と行動を共にする、捕快見習いでもある友人 高士聪です。一癖も二癖もある、何かしらやってしまっている他の登場人物たちの中での唯一の救い、高士聪(中の方が 刘怡潼さんがまたドンピシャでしたね)。天然で単純で純粋、沼のように事件に飲まれていく 曲三更にとっての救いになっている。こういう人物がちゃんと登場するとこがまた本格ミステリーの定石のようで、画面に映っているだけで安心してしまいました。探偵には相棒が必須ですから。

そして、このドラマのもう一人の主人公、宋辰。

もう一人の探偵役のようで、そうではないかも?やっぱ、良い人?と何度も視聴者(私)を揺さぶってくれました。

神童と呼ばれ、若くして科挙をトップ通過し、役人として明るすぎる未来を用意されていたにも関わらず、嵌められて叩き落とされてしまう。

身体にはその時に負った、非道な拷問の痕が残り、みごとな書と画を書いたという右手は二度と筆が持てない。

地獄の様な時を耐え、無実を勝ち取り、新たに典史として生きながら彼の見つめて来た世の中とはどんなところなのだろう?と思わずにはいられない。過去の痛みを忘れないように身体に入れ墨として刻みながら、毎日事件に向き合う。

復讐者に抱かれながら「あなたが羨ましい」といった最後の言葉が胸に刺さりました。

 

子役さんの配役がまた良かった。制作陣にいい様に踊らされていた私ですが、この子役さんの先の姿は想像通りでしたよ。唯一、「当たった!」と叫んだ展開でした。

後、横溝先生の大ファンといたしましては、死体の造形を見て作り手さんの中に横溝ファンが居るのかしらと勝手に想像してニンマリしてしまいました。

 

 

                     (画像出典 百度百科)