『永安梦 Yong'an Dream』 ★４
徐正溪（シュー・ジェンシー）さん、欧阳娜娜（オーヤン・ナナ）さん、主演の時代ドラマです。全２４話。
徐正溪（シュー・ジェンシー）さん、「蓬莱间」「策略ロマンス〜謎解きの鍵は運命の恋 / 嫣语赋」「Be My Princess ～太傅のプリンセス～ / 影帝的公主」「花令嬢の華麗なる計画 / 花琉璃轶闻」を視聴しました。
欧阳娜娜（オーヤン・ナナ）さん、初めてお目にかかりました。このお名前を見て昭和生まれの方はすぐにピンとくると思いますが、そうです、欧阳菲菲さんの姪っ子さんなんですって。「♪ラブ・イズ・オーバー♪」口ずさんじゃいます。
このドラマの簡単なあらすじは
廷尉（裁判、刑罰を行う官職）の 陆时砚 は見知らぬ女性に胸を刺される夢を見て目が覚めます。目が覚めてもなお胸の痛みが残っているほど鮮明で生々しい夢でした。
皇帝が何年も力を注いでいた城西運河が決壊してしまい、多くの民がその災害に巻き込まれたため、工事責任者の尚书 沈文祁 を捕まえに行くと、沈家で父親の逮捕を必死に阻もうとする 沈甄 に会います。
沈甄を振り払った 陆时砚は、涙を流す彼女を見たとたん胸が締め付けられてその場で気絶してしまうのです。
自分の屋敷で目を覚まし事態が分からず少し戸惑いますが、従者の 杨宗の説明で自分を取り戻します。沈家での捜査の様子を聞き、沈文祁が娘 沈甄に何か手渡していたの思い出し、すぐに 沈甄を見張るように指示を出すのです。
沈甄は父から預かった鍵が貸金庫の鍵だと知り貸金庫を開けようと、結婚した姉 沈姌の嫁ぎ先へ向かうのですが、沈家の災難が降りかかることを恐れた姉の婚家は 沈甄を門前払いにします。しかたなく叔母へ助けをもとめることにします。
でも、叔母と叔父もやはり父の困難を助けようとはせず、貸金庫の中身を横取りし、しかも 沈甄に懸想していた貴族に売る同然で嫁がせようとするのでした。
沈家の捜査で詳細な運河工事の過程を知った 陆时砚は、沈文祁がこんな大きな事故を起こすような見落とをするはずがないと、嵌められたと考えるようになります。ただ、証拠になりうる、運河の完成図だけが見つからず、沈甄がその隠し場所を知っているとにらみます。
叔父に結婚を承諾したように見せ貸金庫に来た 沈甄が金庫の中身を見ようとした時、陆时砚が現れ、その箱の取り合いになってしまいます。
結局、金庫の中身をぶちまけて落ちた物は 陆时砚の探していた設計図ではなく、亡くなった母の遺書と遺品の腕輪だったのです。それを見た 沈甄の目には涙が浮かびます。
割れた腕輪を見て 陆时砚も後悔が押し寄せてきますが、また胸が痛くなり気を失ってしまうのです。そして生々しい夢を見るのです。
夢の中で 陆时砚は 沈甄を取り調べていますが、口を割らない 沈甄に拷問を加えるのです・・・
父親の逮捕で敵対した関係で始まった 陆时砚と 沈甄ですが、一緒に捜査をしていくようになります。捜査を通して心が近づいて行く二人。
そして父親を嵌めた真犯人を探していくと思わぬ人物に繋がってと・・・始まっていきます。
このドラマの私の一番は
沈家姉妹それぞれの聡明さと真っすぐさ、です。
父親の冤罪を晴らすため奔走する 沈甄。嫁いだ姉 沈姌には迷惑はかけたくないと初めは独りで無実の証拠探しを始めます。
沈家では母を早く亡くし 沈甄は、父としっかり者の姉 沈姌に真綿にくるまれるように大事に育てられてきたんですが、世間知らずでのんきなお嬢様と見せて、沈甄も頭の回転も速く観察力もあるしっかりした娘さんなんです。
しかも父親を助けるためなら、危険な事も恐れない強さもあって可愛いだけじゃなくてとても芯が強くてカッコイイ。
そして、姉 沈姌も婚家義母の言う嫌味など無視して、もちろん父と妹のため事件の真相を知ろうと動き出します。
沈甄にはすぐに 陆时砚という強い味方ができますし、沈姌にも 周述安という御史（官吏の監察官）がなぜか味方になってくれるのです。
この二組が別々に証拠を集めて事件の真相に近づいて行く前半、敵とのやり取りは緊迫感があり、沈甄と 陆时砚のやり取りは程よいホッコリも織り込まれ、テンポもよく引き込まれます。
前半はまったく後ろで操る黒幕の正体が現れないまま進むのですが、敵側の駒として動いている重要人物に 沈姌の夫が浮かび上がってきます。
信じていた夫に父を嵌められただけではなく、長年裏切られてきた事実が発覚してしまうのですが、想像もしていなったこの事態を冷静に受け止め、感情を押し殺して行動しつづける 沈姌の冷たい無表情がとてもとても美しかったです。
しかも証拠を掴むため泳がせていた夫 李棣にそのことがバレ、逆ギレした 李棣に首を絞められるシーンがあるんですが、夫を蔑み、こんな男と知らずに結婚した自分をも蔑み、首を絞められているのに薄っすら微笑んだ顔が圧巻でした。
カッコよすぎる姉 沈姌、そんな 沈姌にずっと恋をしていた 周述安。二人のラブラインも良かったです。
主役カップルは、陆时砚の胸の痛みが 沈甄の涙から来ること、それが前世の記憶と繋がっていることがわかるのですが、前世（やり直し的な感じ）では重くシリアスな二人なんですが、今世の 沈甄ちゃんは明るくまっすぐでより強い意志で、年上 陆时砚を翻弄していくところがとても可愛かった。
沈甄の涙で苦しむんですが、この涙は悲しみや辛さから来なくても、味覚からくる涙でも良くて、陆时砚を苦しませるために 沈甄がわざとわさびを丸かじりするシーンに「そんなでいいんだ、陆时砚死にそうだけど…」とホッコリしました。
でも、この心臓を掴まれる痛みに耐える 陆时砚の表情はすごかったです。中の方 徐正溪さんに感動します。顔が徐々に赤くなり、血管が浮かんでくる…この演技本当にすごかったです。
もう一つ、時代扮装では私がいつも見入っている衣装。時代背景がどのぐらいを参考にしているか私の知識では分からないのですが、見かけた事のない漢服でした。
何と言っても内着の首が丸かった。パッと見Ｔシャツにも見える内着（内衣）、どの時代参照の衣装なのかしら、と興味をそそられました（ちょっと調べてみたんですが、分からずで・・・）。
（画像出典 百度百科）
