ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

宋慈韶华录 The Forensic Examiner Song Ci

 

『宋慈韶华录 The Forensic Examiner Song Ci』 ★

 

孙泽源(スン・ゾーユエン)さん、陈欣予(チェン・シンユー)さん、主演の時代法医探偵ものです。全25話。

 

孙泽源(スン・ゾーユエン)さん、「天王助理」を視聴しました。かなりの好印象だったため、観た瞬間に「我的女人」のワンフレーズを歌ってしまったほど。

陈欣予(チェン・シンユー)さん、「一见倾心」「护心」「长相思」を視聴しました。どれも主役ではありませんが、きれいなお姉さん役という印象があります。 宋慈の相手役でしたので紹介させていただきましたが、バディとしては幼馴染の 李子方。役者さんは 居来提·库提来さんです。

 

 

このドラマの簡単なあらすじは

謎解きミステリーなので内容をまったく知りたくない方はこの先ご注意下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

若き検視人(法医学者) 宋慈 は裁判所の 李大人を手伝いながら事件を解決しています。遺体から真実を見つけることを己の使命としていて、その研究に余念のない 宋慈は研究のために道具の開発にも力を入れていて借金まみれでもあります。

事件を解決するたびに 李大人からお金を貰っているのですが、それでは追いつけず借金取りに追われる日々。

そんな時町の富豪が女の幽霊に殺されるという事件が発生します。

宋慈はすぐに親友の 李子方 と現場へ向かいます。着いた現場の船の上で死体を改め証人の話を聞くと二人は女の幽霊を視たと証言するのです。

船の上での殺人事件で証人の言っていることが真実なら犯人が逃げ遂せる場所もなく、現場は船の上という密室になってしまうのです。

宋慈も 李子方も幽霊の存在を信じていないので、この密室の謎を解こうとするのです。

遺体で発見された富豪商人には過去自殺に追い込んだ側室がいると知り、その関係者から洗っていく 宋慈たちです・・・。

 

 

このドラマの私の一番は

 

宋慈の仲間の一人となる 赵小六 実は皇子の 瑞王が魅力的だった、です。

 

この 宋慈さん、実在の人物で世界初の本格的な法医学書『洗冤集録』(せんえんしゅうろく)というのを残した偉人。

このドラマはそんな宋慈の少年時代のお話という設定。

生まれ故郷での幽霊事件を解決して、宋慈と 李子方は勉学のためにお街に出ていきます。その過程で有名な薬仙 白雪烟 や鏢局の男装娘 尹俏 と知り合い仲間になっていくのですが、そのうちのひとりが 赵小六。

出会った当初から上から目線の偉そうな人なんですが、六扇門の捕快と名乗るわりにとてもおまぬけさんなんです。

でも 宋慈の観察眼と遺体を改める技術を見て、師父と弟子入りするほど 宋慈に心酔するようになっていきます。

正体は隠している訳ですが(本当に隠しているのか?宋慈はなぜに気づかないのか?遺体と事件関係以外はへっぽこなのか?と疑うほどではありますが)状況判断が素晴らしく、事件解決のために危険に晒されるだろう 宋慈たち一行を助けるために先手を打ったりしてくれるんです。

でも、なにより私が感心して見直したのは、宋慈の解剖に弟子として必ず立ち会ってくれるところ。

まだ、遺体の解剖が医学ではないく、遺体への冒涜と捉えかねない時代ですので、皇子という身分で 宋慈を守り、なおかつそこで発見される真実の裏付け、信憑性の証人になってくれているのです。

登場時のおまぬけと立派な皇子のギャップが素晴らしかった。

宋慈の向き合う事件が、登場する女性陣が関係する事件となっていて、真実を明らかにすると女性陣が苦しむ展開となっていますが、ラストはそれぞれ、宋慈、李子方、瑞王が支えとなり女性陣も立ち直っていくという希望のある終わりとなっています。(なんだか新たな始まりのような終わりでもありました)

宋慈たち男性陣すべてが戦えないという設定も面白かった。女性陣も本格的に戦えるのは 尹俏だけで捕り物なのにアクション少な目という出来具合でした。

『洗冤集録』の一説が各話の始めに流れるのですが、序盤は「裁判官は生者の権利を守る人、検視人は死者の正義を求める者」とか「注意深く観察して簡単に判断してはならない」とか絞殺遺体の検案の仕方など、フムフムとうなづけるものなのですが、だんだん「刑務所の遺体を調べた時は役人に直接報告しなければいけない」とか「遺体を初めて検分する時は台に置き何かで覆え」とかとても基本的な教えとかになり、あげくは「傷のない遺体は肛門を調べろ」とか「頭に釘がないか調べろ」とか「うん?なんだって?」と画面に見入ってしまうやけに具体的な内容になったりと、興味深い内容でございました(これほんとうに『洗冤集録』の一説なんでしょうか?ドラマの脚本上作った物なのかな?)。

低予算ドラマだと思うのですが、こういった低予算ドラマに見られる俳優陣が売り出しアイドルといった感じがまったくなく、主役の宋慈の 孙泽源さん以外の男性演員さんたちのフレッシュ感がなかった・・・(ビジュアル重視と言われるとそれまでなのですが、でもビジュアルが物足りなかった)。

謎解きはしっかりしていて、時系列やトリックなども 宋慈たちといっしょに考えながら犯人に迫れて面白かったです。

 

 

                    (画像出典 百度百科)