ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

莲花楼 Mysterious Lotus Casebook

 

『莲花楼 Mysterious Lotus Casebook』 ★4

 

成毅(チョン・イー)さん、曾舜晞(ツォン・シュンシー)さん、主演の武侠ミステリーです。全40話。

 

成毅(チョン・イー)さん、「琉璃」「与君歌~乱世に舞う運命の姉妹~ / 与君歌」を視聴しました。あんまり見てないんですよね、杨紫さんとの共演作「沉香如屑 / 沉香重华」観たいですね。

曾舜晞(ツォン・シュンシー)さん、「擇天記 〜宿命の美少年〜 / 择天记」「宮廷衛士の花嫁 / 嘉南传」「我可能遇到了救星」「去有风的地方」(ちょっと)を視聴しました。百度上では今年公開未公開含め8本のドラマを取り終えている状態のようなので、すごい!大人気!ですね。

 

 

このドラマの簡単なあらすじは

 

15歳で江湖に鮮烈なデビューをした 李相夷 は17歳で四顾门门主となり、20歳には武林盟主にと上り詰めます。

圧倒的なその強さは憧れともなりますが、挑戦してくる多くの敵も生まれます。その中でも魔教金鸳盟盟主 笛飞声 に目を付けられ、二人は大嵐の海の上で相まみえるのです。死闘の末二人は海に落ち相打ちとなります。

それから10年の月日がながれ、李相夷は死んだことになっているのですが、実は生き延びていて 李莲花 と名乗り「死者を生き返らせる医者」として名が売れています。

この名のために武人に絡まれている(生き返らせろと頼まれているとも言う)所で、四顾门は解散してしまったのですが武林の争い事を裁く百川院が残っていて、そこの刑探である 方多病 と知り合います(利用します)。

方多病のおかげでしつこかった追ってから逃れたのですが、今度は  方多病に付きまとわれてしまいます。

うまくあしらってはいるのですが  方多病もあきらめないので結局連れだって事件を解決するのです。

その過程で  方多病が自分の師兄であり実の兄のように大切な  单孤刀の甥だとわかり、子供の頃体の弱かった   方多病に軽い剣をあげたことから師父と慕われていることを知ります。その事実もあり、李莲花はどんどん 方多病に情が湧いていくのです。

自分が 李相夷だと知られてはならない、でも 方多病はほっとけない、と気持ちは揺れ動きながらも一緒に事件を解決していくのです。

事件の方も一つを解決すると次の事件に繋がり、それが海上の決戦の理由でもある、单孤刀の死とその消えた遺体の謎に繋がっていくのです。

二人で事件に関わっていくうちに、復活した 笛飞声も事件に関わるようになっていきます。

江湖の中で起こる不思議な事件を解決しながら、单孤刀の遺体を探し、その死の真相に迫っていくうちに・・・さらに奥の深い闇を見ることになる、李相夷と方多病です。

 

 

このドラマの私の一番は

(師兄の死の謎に触れます。知りたくない方はこの先ご注意ください)

 

 

 

 

 

「10年あんたを探してたんだよ」「お前が俺を10年も探し続けていたなんて、子供の頃お前に優しくしたかいがあった。李相夷、お前は気にも留めていなかった男に10年騙されていたんだよ。惨めだろう?」

10年ぶりに生きて再会した 李相夷と单孤刀の再会の会話です。

 

物心ついた時には 单孤刀と物乞いをしていた 李相夷。ずっと自分を守っていてくれたお兄ちゃん。单孤刀が病気になり倒れている時に師父に拾われ二人は武術を覚えるようになった。でも圧倒的な力の差を子供の頃から見せつけられてきた 单孤刀は師弟 李相夷への嫉妬に身を焦がしていく・・・。

一緒に四顾门つくって二人で悪をやっつけるぞー!ってずっと仲良くやって来たと思っていた 李相夷は次々見つかる新しい事実と、单孤刀が心の奥深く隠し続けていた負の感情に触れることになります。

お互いに死んだと思っていた相手が生きていると知った後の初めての邂逅。

生きていると知っていた、でも、顔を合わすことで、言葉を交わすことで、溢れてくる感情。

单孤刀の気持ちを知っても理解はできない 李相夷。ずっとずっと仲良かっただろ?兄弟だろ?なんで、なんで・・・三回繰り返す「我找了你十年」このセリフの重さ、押し寄せる感情。すごかったです。

この 李相夷に、お前の横でずっと俺が抱えていた気持ちがお前に解るものか、と押し殺していた怒りをぶつける 单孤刀。でも、李相夷の顔を見たとたんに一筋涙を流すのです。

憎いだけではない複雑な感情のぶつかり合いのこのシーンが圧巻でした。

私の大好きな武侠もの「武僧伝」を思わすミステリーと武侠ドラマの融合。出生の秘密絡みの野心から始まる陰謀とそれに絡んでくるミステリー。とても面白かったです。

ミステリーを引っ張る、トリオ、李相夷、方多病、笛飞声の三人組が絶妙の相方感ですごく良かった。方多病の育ちの良さからくるおぼっちゃま感。純粋で真っすぐで単純で。良い人なんです 方多病。

一番好きだったのは「女宅案」というエピソード(EP21から始まります)。

方多病の婚約者の昭翎公主が登場してくる話で、隔離した場所でおこる殺人事件。いわゆるクローズド・サークルでおこる殺人事件なんですが、本格ミステリーの見ごたえでした。殺人の真相、犯人にいたる道筋、犯人の動機、事件真相も犯人分かってからもう一段階あって。ストーリーもとても私好みで。

キーパーソンに 慕容腰という舞魔と呼ばれるダンサーが登場するんですが、劇中での慕容腰のダンスがこちらも目を奪われる凄さでした。(中の方 劉佳さんは本物のダンサーでした~)

李相夷たち三人のトリオっぷりも最高潮。記憶を失くした 笛飞声を阿飞と名付けいい様に彼を使っていて、そこがとてもコミカルで。

連なっていく事件が各エピソードの入りで、李莲花とわんこと李莲花の動く家が事件の道筋を歩んでいくような画がさしこまれるのですが、それもまた好きでした。

 

武侠ものとしてもミステリーとしても楽しめる作品でした。

 

 

                    (画像出典 百度百科)