ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

迷雾追踪  The Burning River

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『迷雾追踪  The Burning River』 ★4

 

蒋勤勤(ジアン・チンチン)さん、周游さん、主演の刑事ドラマです。全24話。

 

蒋勤勤(ジアン・チンチン)さん、華流ドラマ視聴歴が浅く、キラキラドラマ好きの私が視聴したものは「射雕英雄传・2003」しかありませんがベテラン女優さんですね。

 

周游さん、初めてお目にかかりましたが、昨年評価の高い作品だった「风犬少年的天空」という作品に出演されています。

 

 

このドラマの簡単なあらすじは

 

題名の通り、犯人と刑事の追走劇といった重厚な刑事ドラマとなっています。

犯人逮捕に向けて、必死に奔走する刑事である女主の姿が鬼気迫る映像で描かれた作品です。

 

この作品もミステリー要素があるため、まっさらな状態でドラマをご覧になりたい方はこの先は回避してください。

 

 

 

 

 

 

12話、12話で二つの事件を扱っています。

前半の事件はタクシーに乗った女性がそのまま行方不明になる所から始まります。

乗った時に友人と電話で会話していたため、事件がすぐに発覚 林雨虹(女主)を班長とする捜査班も早急に対応をしていきます。その捜査中に容疑者の携帯(タクシー運転手の電話?)がわかりそこへ電話をすると犯人が電話に出ます。その携帯をその運転手の娘に渡し、説得を試みる林雨虹ですが通話は切られてしまいます。

翌日その事実が報道され、そのため娘は犯人の娘とひどい批判を世間から浴びてしまいます。

行き過ぎたその行動を上司に叱責され、いったん捜査班から離れる林雨虹です。

そして、被害者 李佳佳 の死体が発見され、その上容疑者だった 赵长松 の死体も発見されます。

捜査班に復帰した林雨虹は事件を改めて捜査していきますが、この事件を発端に三年前と五年前の事件に関りが浮上してきます。

そして三つの事件の被害者たちが、10年前にアイドル発掘オーディションに参加していたことが分かり、このオーディション中に自殺した少女の家族を調べていくことに・・・

捨て身の犯人に翻弄されながらの追走劇となっていきます。

 

二つ目の事件は誘拐事件。

孫が誘拐され、身代金を要求された祖父から警察に通報があります。

誘拐犯から警察には知らせるなと言われていたため、お金を用意した母親と林雨虹の捜査班はもめることに。母親から捜査はいいと断られてしまうのですが、黙って、身代金の受け渡し現場を見張ることにした林雨虹たち。でも、犯人に警察が見張っていることがバレ、身代金の受け渡しは中止になってしまいます。

と、事件のあらましが分かっていくうちに、林雨虹のトラウマになっている父親の失踪事件の犯人と誘拐犯が繋がっていきます。

そして、意外な誘拐の動機が明らかになり・・・とお話は展開します。

 

 

このドラマの私の一番は

 

二つの事件のキーパーソンとなる二人の女性です。

 

一つ目の事件は、事件の発端になるオーディションの最終審査に残った5人のうち唯一生きている証人でもある 李思琪 。

この李思琪さん、10年前になにが起こったのか真相を知っているのですが、本当のことは言わないのです。自分自身が10年前の真相に大きく関わっている事もあるのですが、全体像を語らず小出しにするため、林雨虹のチームの捜査がどうしても後手に回ってしまいます。

自分の罪の重さから、贖罪のために犯人を庇うその悲痛な姿がとても痛い。

 

二つ目の事件では、犯人 袁晓冬 の恋人 梁静秋 。

梁静秋さんも事件の全容が分かっていながら、警察に本当のことは言わない。そのためやはり捜査はかなり混乱され、後手に回ってしまいます。

この二人の女性の感情的な部分に視聴していて感じいる所がありました。

 

私は昔より最近のほうがずっと感情的になりやすいという自覚があるのですが、それが特に子育てをしていると感じます。子供とのやりとりもありますが、子供のことで旦那ともめたり、時事的ニュースも子供関連には感情が大きく動きます。

そのヒステリックにもなってしまう姿を旦那に「そんな感情的だと思わなかった」としみじみ言われてしまうのです。自分でも驚くので、致し方ないと思うのですが、昔は女性の方が感情的になりやすいという言い方にあまり納得していなかったのですが、実体験を踏まえ、やはり女性は感情に流されやすい面があると、最近実感しているのです。

 

そんなこともあり、このドラマのこの二人の一見無謀にも思える行動に何だか共感してしまいました・・・。浅はかだなと思っても哀しい・・・。

 

また、主役の林雨虹もとても内面の熱い女性で・・・。

この方に関しては、突っ込みたい所もございまして。

一話の始まりが離婚協定の席なのですが、子供の養育に関して、夫側の弁護士を交えた席なんですよ。そこへ林雨虹さん、顔に血をつけたまま遅刻で登場。

ドン引きするも心配する弁護士に「大丈夫、私の血じゃないから」と男前な回答をするのですが、えっと固まりましたよ。もうこれ完全にアウト、でしょうと(この席にはかわいい息子も同席でした)。

二つ目の事件中に、結局旦那と上海に行ってしまった息子とビデオ電話するシーンがあるのですが、明るい子供部屋から掛けてきてくれた可愛い息子が写る液晶画面に二画面で写る母の姿・・・もうホラー・・・でした。

電気もつけないでインスタントラーメン啜ってるんです・・・悲しすぎる。何度も言いますが可愛い息子が、「事件うまくいってないの?ママ大丈夫?」って、それに青暗い画面で「うん、大丈夫」って微笑むのですが・・・怖すぎる。つくろわないありのままの姿を見せるのもいいでしょうと思いますが、もう少し、もう少しでいいから繕ってあげて~と叫んでしまいました。

 

二つ目の事件が子供の育つ環境、その環境によって生きていく道が大きく左右する、ということをとても考えさせられる内容なので(もちろん林雨虹も自分と重ね合わせて考ることに・・・)。

 

刑事ドラマの見所の林雨虹の捜査チームの一体感がとてもカッコ良かったです。バディを組む 赵伟 のコンビ感もとても良かった。

疾走感のある「迷雾追踪」という題名がピッタリのドラマでした。

 

 

 

               (画像:出典 百度百科)