『猎罪图鉴 Under The Skin』 ★5
檀健次(タン・ジェンツー)さん、金世佳(ジン・シージア←シージャーという表記もあり)さん、主演のクライムサスペンス(刑事)です。全20話。
檀健次(タン・ジェンツー)さん、「三国志 Secret of Three Kingdoms / 三国机密之潜龙在渊」を視聴しました。闇落ちしていく曹丕さんを演じられてましたね。アイドルグループ出身の方で、今ドラマでは主題歌も歌われてました。
金世佳(ジン・シージア)さん、「摩天大楼」を視聴しました。女性刑事 杨蕊森さんの恋人役でしたね。演じられた役をさらって、「あーあ」と思い出しました。仕事に彼女取られてました。
このドラマの簡単なあらすじは
刑事事件を何個か追っていきながら、主役二人の過去に関わる事件が絡んでくるというタイプのドラマとなっています。犯人推理を楽しむタイプではないので、事件内容に触れながら、あらすじ、感想を書きたいと思ってます。
ですので、まったく内容を知りたくない方はこの先ご注意下さい。
大学の講義中に 講師の 沈翊 の所に電話が入ってきます。その電話は警察からのもので犯人の似顔絵を描いて欲しいとのことでした。沈翊は黒板にチョークで目撃者から犯人の特徴を聞いて行きます。
書き終えた時に違和感を覚えた 沈翊は「どんな体勢で犯人を見たか?」と聞きます。目撃者は「座った体勢で、下から見上げた」と言います。それを聞き似顔絵を修正します。目撃者の言った人相を下からの視線で書き直すと、その男だと目撃者も納得します。さらに 沈翊はその角度からの男の顔を正面からに書き直すのです。
そして犯人を追いかけ巨大なビル(団地のようなものかな)に来た 北江分局の刑事 杜城 は似顔絵が出来るのを待たず捜査をし始めます。 杜城は聞き込みをしている最中に出て行こうとする男を不審に思い追いかけ捕まえます。捕まえた男の顔は似顔絵とそっくりでした。
そして、 沈翊は北江分局に新しい似顔絵師として赴任します。沈翊を見て怒りをあらわにする 杜城。
二人には七年前に起きた事件での因縁がありました。
沈翊を認めず、署長に抗議に行く 杜城ですが、聞き入れられません。そして新たな事件が起き、署長はちゃんと 沈翊を連れて事件現場へ行くよう言うのですが、杜城は返事は「はい」としたものの 沈翊を置いて行ってしまいます。
のけ者にされても、自分の気持ちと実力を 杜城に認めてもらうため 沈翊は自力で事件現場に向かいます。
こうして、事件を解決しながら、七年前の事件のわだかまりを解き、固い絆で結ばれていく 沈翊と杜城 が七年前の事件の真相に迫っていくお話です。
このドラマの私の一番は
沈翊の人物画家としての能力と事件の関り、です。
私は日本、韓国、アメリカ、イギリス、中国、といろんな国の刑事ドラマをそれなりに見てきたと思ってますが、とても面白い能力を持った刑事さんのドラマでした。
特殊といえるほど秀でた自身の感覚や能力を持つ刑事ドラマはたくさんあると思うのですが、似顔絵師、良かったです。
そして、すべての事件がそのずば抜けた才能がなければ解決できないというエピソードで。本筋の七年前の事件を入れて10件の事件があったのですが(たぶん)、整形後に崩れたマスクの下の顔を予想するとか、骸骨から顔を復元するとか、クスリで朦朧とした被害者が供述した三つ目の人物像から三人の男の顔を書くとか、顔認識がちゃんとできない人の目線でその人の認識に合う似顔絵を書くとか。
とにかく、すごいんです。
特に好きなエピソードが二つ目の事件。
学校の校庭から白骨遺体が見つかる。その頭蓋骨が美術教室のデッサン用の骸骨と入れ替わっていたのを切っ掛けに、その学校で10年前から行方不明になっていた女の子の死体だとつきとめるのです。そして、その子の先輩だった女性美術教師 瞿蓝心 と、その子の過去に触れていくうちに、その子が好きだった男の子がいることが分かり・・・その子が書いた日記の男の子の容姿に触れた文章からを顔を起こしていきます。
瞿蓝心は学生の頃、男の子のようで(間違われるというより自分で望んでそう見せていたという感じ)孤立していて、女の子も孤独な少女で、二人はお互い話したりすることなく、心だけで惹かれ合っていたのです。でも、自分のことを女だと受け入れてくれると信じた 瞿蓝心がその事を告げると、その女の子はそれを拒否し自殺してしまいます。
繊細で感受性の強い孤独な少女は、カッコイイ男の子がひそかに自分を助けてくれ、自分を好きでいてくれる、そんな漫画のような世界で生きて、希望を貰っていて。それが破れる現実など要らなかった。彼女の気持ちを受け止め泣きながら謝る 瞿蓝心の前で死んでしまう彼女。 瞿蓝心の必死の叫び声がとても胸に刺さり、哀しかった・・・。
そしてその心に寄り添うように横にいる 沈翊の優しさが伝わり、とても良かった。
沈翊と杜城のわだかまりも早くに解け、その七年前の事件があるからこそ、いっそうお互いに信じ合える、信頼できる相棒になっていく様子もとても自然で素敵でした。
沈翊が普段自転車愛用者で、車に乗るとすぐ寝ちゃうんですが、初めのうちは事件の話をしてるうちに寝ちゃったりするから、ムカついてる 杜城も中盤では「これだよ」的な顔でみたり、銃の関わる事件には現場に出したくなさそうだったり、暴力とは縁遠い芸術家の 沈翊を見守る姿勢がね可愛いなと思ったり、その事件で銃の練習に付き合う時の距離が近すぎだったりと、ブロマンスを匂わす雰囲気もあったりしました。
ラストのチームのメンバーが書いたメンバーたちの似顔の真ん中で、二人が肩を組んでいて、その周りを(みんなのですが)ハートで囲んだりするので、あれ?付き合ってるの私の妄想じゃなくて、公になった?と。
しかも、その後二人で杜城のおねーちゃんと出掛けるという沈翊に、杜城が、「姉貴はもうお前の事も弟だと思ってるよ」というんですが、そんなこと言われたら色々考えちゃいますけど・・・と妄想を煽ってくる演出でした(私の)。
(このブロマンス要素は、妄想するのは楽しかったですが、必要なかったかな?という気はします。信頼し合う相棒で十分良いです←勝手に想像を膨らます私が悪いのですが)
シリーズ化、とても期待します。できれば、同じメンバーで。
(画像出典 百度百科)