ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

回响  Echo

 

『回响  Echo』 

 

宋嘉(ソン・ジア)さん、王阳(ワン・ヤン)さん、主演のサスペンスドラマです。全13話。

 

宋嘉(ソン・ジア)さん、映画「赤壁 / レッド・クリフ」を視聴しました。「レッド・クリフ」の公開がもう15年前という事実に驚きを隠せない私。昨日の事とは言いませんが、15年も経っていようとは・・・。

王阳(ワン・ヤン)さん、「金蘭良縁 / 金玉良缘」「キミだけのヒーローになりたい / 你是我的城池营垒」を視聴しました。

 

 

このドラマの簡単なあらすじは

(サスペンスですので、内容をまったく知りたくない方はこの先ご注意下さい)

 

 

 

 

 

 

街中で人質事件が発生し、そこに呼ばれる女刑事 冉咚咚。冉咚咚は射撃の腕がいいのを買われ、スナイパーたちが人質を避けては狙いがつけられないため、至近距離で確実に犯人を射殺するために呼ばれたのです。

興奮して人質を斬りつける犯人を説得すると見せかけ着実に射殺することに成功した 冉咚咚ですが、人を初めて射殺し、疲れて家に帰ると野次馬の撮ったその事件の動画を見た、旦那の 慕达夫 に三発も撃つのは過剰だったのではないか?と言われてしまいます。

冉咚咚は、その 慕达夫の反応に怒りを覚え喧嘩になってしまうのです。

翌日管轄内の川で女性の遺体が発見されます。

頭を殴打され溺死したその遺体からは右手が切り取られていました。

冉咚咚たちは、まず遺体の身元から調べ始めます。身分証明書を持っていなかった遺体ですが被害者の情報を公開した所、情報提供者が現れ、被害者が 夏冰清 という女性だと分かります。

冉咚咚たちは 夏冰清の殺害されたとされる日の足取りを確認していき、川の上流にあるホテルのラウンジの防犯カメラに写っている 夏冰清を見つけます。夏冰清は一人でラウンジで人を待っている様子だったのですが、待ち人は来ず、ラウンジを後にします。そしてその後の足取りはつかめないのですが、そのラウンジの 夏冰清の座っていた向かいのテーブルになぜが、慕达夫が一人で座っていたのです。

冉咚咚は、部下 邵天伟 に事情を確認して来るように頼みます。慕达夫がなぜホテルラウンジに一人でいたのかという事情は分かり、事件の容疑者からは外れるのですが、冉咚咚は 慕达夫のその行動を浮気ではないかと怪しみ始めるのです。

夏冰清殺害の事件の真相を追って行く刑事としての 冉咚咚と、旦那 慕达夫 の浮気を疑う妻としての 冉咚咚。

仕事と私生活の二つの困難にぶつかり神経がすり減っていく 冉咚咚です・・・

 

 

このドラマの私の一番は

 

慕达夫を問い詰めていく 冉咚咚の姿、です。

 

殺人事件の捜査の方は、浮かび上がる容疑者が皆うそをつき、その嘘を暴きまた次の容疑者を見つける。と、容疑者たちの嘘に翻弄される形で進んで行きます。

被害者 夏冰清が不運な家庭事情から負の連鎖に落ちていく・・・。出会って行く男たちが皆、悪人とまでいかないのですが(いや、悪人だな)、最終的に全員が 夏冰清を利用してしまう男たちで。

不幸の連鎖、その始まりをきっぱりと断ち切る事がこんなにも難しいのかと・・・、こじれた愛情、恨みを手放し自分の幸せのみを掴もうとすればいいのに・・・そんなに難しいのかと。

事件内容も人の悲しい性をひたすらに見せつけられる展開なのですが、冉咚咚の私生活、夫との関係も気持ちがザワザワする見せ方なんです。

事件容疑者としてのアリバイは成り立つのですが、その時間にホテルにいたことで、冉咚咚は過去にも夫 慕达夫がそのホテルで一人過ごしていた事実をつきとめる。

その事実を 慕达夫に突きつけるのですが、慕达夫の口から出た言葉は、またそれも嘘で(一旦は納得いく答えなんですが、冉咚咚はきっちり裏をとるんですね)。

この二人のやり取りが、冉咚咚と同じ妻という立場なのに私は 冉咚咚に感情移入が出来なくて。反対に 慕达夫に感情移入しながらの視聴になりまして。

その結果、妻が怖すぎた・・・。

(ここからは、慕达夫になった私の気持ちを綴りたいと思います)

結婚も倦怠期に入り、一人娘は可愛いが妻のとの夫婦関係は恋愛期のような熱い愛情は湧かなくなっている。刑事の妻は仕事も不規則で忙しく、事件が起こればその事件にのめり込んでいく。お互いにお互いの時間を過ごすことが多くなる。昔からの友人である  贝贞とはお互いの仕事の内容も深く語り合える仲、ずっと友人関係だったが割り切って、一歩踏み込んだ関係になってもいいかなと。妻に内緒でホテルで会うことに。でも、踏ん切りは付かない。次はともう一度会う約束をするが、贝贞の方が今度は踏ん切りがつかず、一線を越えることはできなかった。

妻の追及はうまくごまかせたはずだった、でも、それは気休めでしかなかった。日が経つ事に追及は激しく、妻の口調は犯罪者と対峙するように、感情を殺した詰問になっていく・・・。

と、こんな感じの視聴状況でした・・・。

追い込んでいく 冉咚咚の感情の機微がすごくて、もともと猜疑心が強くあいまいな事で物事を進めることのできない性格なんだと思うのですが(刑事にはとても向いている気がします)、とにかくとことんまでやるという意志が刺さる。

慕达夫としては一線は越えてない、でも浮気をする気持ちはしっかりあった(ラスト近くまで慕达夫の行動はグレーゾーン、本当はどうだったの?と分からないです)、してはないが浮気はしたとも言える。

追い詰められて「もう何を言っても疑われる、君がそう思うなら俺は浮気をした、そう認めるよ」とかブチぎれるんですが・・・。

冉咚咚の行動は病的にも思えるぐらいなものなんです、一瞬許したような行動も見せる、でも気持ちが緩んだ時に手の平を返すようなことも何度もあるんですよ。それでも慕达夫が、何度も 冉咚咚に寄り添おうとするんですよね、私ここがすごいなと。

気持ち的には裏切っている罪悪感、でも肉体的には裏切っていない正当性、そして何より 冉咚咚を愛している・・・人の感情って複雑・・・ですよね。

 

13話と短かったのもあり一気に視聴したのですが、私は視聴後も気持ちのザワつきが収まらず、★評価がつけがたく、今回はつけるの見合わせています。

 

 

                     (画像出典 百度百科)