ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

云襄传 The Ingenious One

 

『 云襄传 The Ingenious One』 ★4

 

陈晓(チェン・シャオ)さん、毛晓彤(マオ・シャオトン)さん、主演の策略武侠ドラマです。全36話。

 

陈晓(チェン・シャオ)さん、「尘封十三载」を視聴しました。続けて見てますね~。遅れちゃったけど「夢華録」を観る予定なので、まだまだ 陈晓さんな日々の予定です。

毛晓彤(マオ・シャオトン)さん、「シンデレラはオンライン中 / 微微一笑很倾城」「王女未央 / 锦绣未央」を視聴しました。久々にお会いすることになったんですが、女侠役、すごく良かった、似合ってたわ~。

 

 

このドラマの簡単なあらすじは

 

昔、千門という門派があり、とても力を持っていたのですが、力があり過ぎて時の朝廷に目をつけられてしまいます。その後、千門は武に重きを置く 凌渊 と、知に重きを置く 云台 に別れます。凌渊と云台 は元は同門でありながら長い間対立することになります。

云台の 云襄 は15年という長い修行を終え山を下りることになります。云台では門主の許しを得ずに山を下りることは出来なくて、云襄 は得に門主の直弟子として気に入られ長く山にいたのでした。

云台の弟子は、私利を捨て、世のため人のためにその知恵を使わなくてはいけないと決められているのですが、云襄には山を下りたら自分の父を含め、自分が育った村の313人の村人を皆殺しにした犯人を捜し復讐すると決めていたのです。

たった一つの手がかりと言ってもいい、自分をその悲劇の現場から助けてくれた、同じ云台の 闻聪 に会って話を聞きたいと思うのですが、闻聪は南都で捕まり監獄にいると知ります。

まず 闻聪を監獄から助けるために、云襄は策を巡らせ始めます。

南都に向かう途中で知り合った凄腕、女侠客 舒亚男 が 闻聪の孫娘と知り協力を持ち掛け、お金で雇った南都一の剣士 金彪 と三人で南都に向かいます。南都の街に疑いをもたれず入るため、南都一の大商人 苏鸣玉 に取り入り 苏家の使用人のような顔をして 南都入りを果たすのですが・・・。

やっとの思いで何とか監獄から 闻聪を救うも、死の間際の言葉は真相の一端でしかなく、それでも 云襄はその手掛かり 戚天风 に近づくことにします。

闻聪の救出で命を預け合った 云襄、舒亚男、金彪は仲間意識を持ち始めますが、云襄の人を駒としか見ていない計略の数々に 舒亚男は 云襄の事を信用しきれずにいて、金彪は金で雇われたと割り切っています。

そんな三人が次第に強い絆で結ばれながら、云襄の復讐の真相に一歩一歩近づいていきます。

 

 

このドラマの私の一番は

 

出会いってやっぱりすごく大事、です。

 

父と村人を皆殺しにされ、たった一人生き残った 骆文佳 少年が 云襄と名を改めても恨みを糧に云台で過ごす。云台で個人の関わりを捨て、民衆のために生きることを、教え込まれるのですが、決して恨みを忘れも手放しもせず成長するのね。

云台を下りたら、何の迷いもなくすぐ復讐のために行動するわけです。

復讐のためにならなんだってする、という堅い志ですので、そのために使えるものは何だって使おうって、人を駒のように考えているわけです。

でも、山を下り出会った 舒亚男と 金彪と 苏鸣玉、利用するだけのはずだったのにそうはならない。人となりを知れば知るほど、情も湧くし、離れがたい存在になっていく。

復讐に囚われてはいるんだけど、云襄の心持ちが変わっていくんですね。

一番は 一目で魅かれた 舒亚男のせいなわけです。云台では恋愛ご法度なんですが、お互い急速に惹かれ合っていく。一つ目の事件の方が付いて、別れるはずが別れ難い二人。舒亚男はあなたが人を駒として扱わず、私を信用して嘘をつかない、そう変われるなら、一緒にいようと言うわけです。

そしてそう努力し始める 云襄。

性なので、始めは難しいのですが、云襄が変わり始めてくる。舒亚男との恋も進むのですが、云襄は自分の周りの人を守りながら敵を出し抜く手を考え始めるようになっていくんです。

後半、舒亚男の行動が怪しいとなるのですが(ロミオとジュリエットなんですね、相容れない立場という)、別れが来ることは察知する、でも信じている。

分かれが訪れた後に酒浸りになってしまった 云襄に、すっかり仲良くなった師兄 莫不凡が、「いつだって計算高く生きていて、彼女が古巣に戻ることは分かり切っていた事なのに、なんでいつまでも落ち込んでるんだ?」と言われ「私だって知ってたよ。そんなことが憎いんじゃない、そのことで嘘をつかれていても、殺されても良かった。黙って出ていかれるよりずっと」

云襄が自分を疑っていることに気づいて、ずっと苦しんでいた 舒亚男。舒亚男に自分が気づいた事を隠すこともしないで、 舒亚男の行動を待っていた 云襄。気づいても、知っても、どうにもできない二人の恋がとても切なかったです。(自分の正体を知られたと分かり、蹲って泣く 舒亚男の姿に泣かされました)

親友となった 金彪との別れも、これでもかってフラグが立つんですよ、もう、耐えられなかった。「いやー、止めてー!金さん殺さないでー!」とずっと叫んでました(でも、ここはちょっと思わせぶりな死に際だったので、制作陣を信じてましたけど。その一方、 康乔 からの 莫不凡さん はたまらなかった。武侠ドラマ特有と言いましょうか中国古典文化なのでしょうが、仲間は死なんでもいいじゃないの~~と…悲しすぎた)

恨みを持ち続ける、復讐をやり遂げる事に、心が揺れることのなかった 云襄が、下山して知り合った仲間たちと友情を築き、愛を知り、復讐を遂げようとすれば、大好きな人たちに危害が及ぶことになると、心が揺れ始める。

しかも、突き詰めっていった陰謀の先は、想像以上のもので・・・と。

出会う人で培われる 云襄の人として成長がとても良かったです。

 

 

                     (画像出典 百度百科)