ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

夢華録(むかろく) 梦华录 A Dream of Splendor

 

『梦华录 A Dream of Splendor』 ★5

 

刘亦菲(リウ・イーフェイ)さん、陈晓 (チェン・シャオ)さん、主演の時代劇です。全40話。

 

刘亦菲(リウ・イーフェイ)さん、「去有风的地方」を視聴しました。現代もキレイ、時代物でもお美しく、目の保養ですね。このドラマで剣舞をしているシーンがあるんですが引き込まれる美しさでした。

陈晓 (チェン・シャオ)さん、「尘封十三载」「云襄传」を視聴しました。立て続けに視聴した 陈晓さんな日々が終わりました~、ちょっと残念。リタイアしちゃった「了不起的儿科医生」を見ようかなと思ったりしてます。

 

日本上陸を果たしていますのであらすじは省かせていただきます。(公式ページのほうで各話のあらすじまで詳しく見れます)

 

 

このドラマの私の一番は

 

もう主題そのもの、三人の女性です。

 

主役 赵盼儿 はもう言うまでもなくカッコイイ。頭が良く知識が豊富で理性的。そして自分をしっかり持っていて凛としている。その上、情熱的でもある、という非の打ちどころない女性。

どのシーンもカッコイイんですが、私が一番好きだったのは、婚約者 欧阳旭 の裏切りを知りそれを確かめに行く道中で一緒になった 顾千帆 を助けるところ。

心から信じた相手に裏切られたかもしれないという自分の人を見る目も疑ってしまう状況にいるのに、追われている 顾千帆を守り助ける。私を助けてくれたからあなたはいい人よ、と言い切る強さが、素敵でした、顾千帆も惚れたと思いますが、私も惚れました。

顾千帆に惹かれ、好きになった自分の気持ちを素直に認め、孙三娘にもちゃんと「好きになっちゃった」と伝える素直さもカッコよかった。失敗しても自分を許せる強さ、嫌なことをちゃんと過去として捨て去り、ちゃんと前を向き新しい幸せ向き合う強さ・・・。恋愛にしても商売にしても生き方にしても、赵盼儿 のカッコ良さが際立ってましたね。

赵盼儿 の友人 孙三娘。粗野で気性も粗い。思ったことをそのまま口にしちゃう人なんだけど、誰より優しい。旦那と愛人に裏切られ、その上その旦那と愛人の甘い言葉と態度にコロッと騙された息子にも捨てられてしまう。

息子に捨てられた悲しさから命を落とすほど苦しんでしまうのだけど、立ち直ってからの強さがまた素晴らしい。赵盼儿の親友として言い難い事も言い、後ろを向きそうになる 赵盼儿を押し支える姿がグッときます。

後に恋人関係になる 杜长风 がこれまた良い人で。欧阳旭の友人で初めは 欧阳旭の味方なので 赵盼儿に心許してはいないのですが、友人と仲が悪いから=悪い人という思考に全くならず、ちゃんとその人を見極める目を持っていて。欧阳旭が都からいなくなった後、赵盼儿の良さを知るとちゃんと味方になって、孙三娘の優しさを知ると、すぐ手が出ちゃう粗暴な所ではなくその心の優しさに惚れていく・・・。

二人がうまくいって本当に嬉しかった。

最後が 赵盼儿の妹のような存在の 宋引章。

琵琶のすごい名手なんだけど、芸人として蔑まれる身分であることで自分を卑下してしまい、とても自分に自信がない。そのため男に騙されてしまうのですが、赵盼儿と 孙三娘に救われ一緒に商売を始めてからは、どんどん成長していくんです。

宋引章の成長が見ていて、「よし、がんばれ」とグッと拳を握ってしまう感じでした。自己肯定感が少なくて、身分に囚われ自分を貶めがちな 宋引章なんですが、若さもあり簡単に舞い上がってしまうところもあって、いつまでも子供扱いするしっかり者のねーさんたちの手を邪魔に感じてしまう。

独り立ちしてまた困難に合うのですが、ちゃんと自分でその困難を跳ね除け、立ち直ってみせて。すぐ折れてしまいそうな可憐な花だった 宋引章が強さも柔軟さも身に着けた姿には拍手しかなかったですね。

主役カップルのラブラインは、一緒に困難を乗り越える姿も、恋に落ちお互いに相手を思い合う姿も、相手を思うあまり立ち止まってしまう姿も、どこも見惚れてしまう。顾千帆がまたいい男なんで。いうことなし。

ストーリー展開も、すれ違いから 赵盼儿に困難が立て続いちゃう所で、ここで立ち直った 顾千帆がドンと登場だろう、と思っていた所で顾千帆がこないで、別の男が出てきてしまう所が、予想を裏切り、そこがまた良かったです。

陰謀、謎、恋、困難、成功、とにかく飽きさせず一気に見れます。

三人の女性が、性別や身分からくる不幸や問題を一緒に跳ね除け、味方を増やし、前へ進んで行く姿がとても爽快なドラマです。

一番の反派は 赵盼儿の婚約者だった 欧阳旭なのですが、この人の落ちていく様が、よくある逆恨みからの闇落ちというより、ちょっと夢を見てしまった、欲をかいてしまったために、ボタンを掛け違えて・・・(主にじいやが、やらかして)。

沼でもがくように、ずぶずぶと落ちていく。必死に掴んだものが藁のように細く、結局また藻掻くしかなくて。悲壮感漂うその落ちっぷりが、狂気をはらんで行く様子がドラマの展開にすごく良い刺激と深みを出していたと思いました。

 

 

                    (画像出典 百度百科)