ドラマ大好き

主にアジア(華流)ドラマの感想と、簡単なあらすじを書いています。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

Dangerous Romance  หัวใจในสายลม

 

『Dangerous Romance  หัวใจในสายลม』 ★4

 

タナポン・スクムパンタナーサーン(パース)さん、ワチラウィット・ルーアンウィワット(チモン)さん、主演の青春ラブストーリーです。全12話。

 

パースさん、「ラブ・バイ・チャンス / Love By Chance」「Until We Meet Again〜運命の赤い糸〜」「VICE VERSA」「Never Let Me Go」を視聴しました。「ラブ・バイ・チャンス」以外は助演です。

チモンさん、「Never Let Me Go」(助演)を視聴しました。15歳ぐらいから俳優さんとして活躍しているそうで、BLドラマにはほぼ出演されてないそうですが、たくさんの人気ドラマに主演しているそうです。

 

 

このドラマの私の一番は

(「TELASA(テラサ)」にて配信しておりますので、あらすじに触れながら感想を書きたいと思います)

 

お互いの足りないところ補い合って、足し算していくステキな恋、です。

 

 

名門私立高校に通う奨学生のサイロムは、友人が学校一の問題児ガンハンにいじめられているのを目撃します。

その問題児ガンハンの父は学校に多額の寄付をしているお金持ちで、騒ぎ立てても一筋縄ではいかないため、しっかりいじめの現場の証拠を残して、教師に訴え出るのですが、上手いことスルーされてしまうのです。

そして、堂々と友人を庇いガンハンに盾突いたことで、いじめの矛先がサイロムに向けられるようになるのです。

でも、優等生のサイロムはただやられることはなく、最終的にガンハンが不利益を被るように仕向けてきます。

いつものようにいかないことにイラつくガンハンのいじめはエスカレートしていき、みんなの前で友人とサイロムをキスさせようとします。でも追い詰められたサイロムはみんなの前でガンハンにキスをするのです。

こんな風に完全に敵同士の二人が、いざこざの成り行きから優等生のサイロムが問題児ガンハンの家庭教師をすることになり、二人の関係性が少しづつ変わってくるのです。

両親の残した借金を兄(介護士)と一緒に必死に返しながら、世の中の不公平を目の当たりにしてもなお明るい未来を掴もうと頑張っているサイロム。

何でも持っているが本当に欲しいものは何も手にできない虚しさを抱え、その何だかわからないイラつきを、あたりかまわずぶつけているガンハン。

優等生と不良という、もう鉄板のラブライン。

物質的なもの(金)が足りないサイロムと、精神的なものが満ち足りないガンハン。

利害関係の一致から家庭教師と生徒として過ごしていくうち、お互いのことが分かってきます。サイロムが親の残した借金返済のため本当に必死にがんばっていること。

ガンハンが父に怒られたいために問題を起こしていること。母を亡くした後、急に自分に優しくなった父。何をやっても自分を叱ることは一切なく甘やかすだけの父の態度が、ガンハンにとっては自分に興味がないからに思えて、それが辛くて。

でもガンハンは、サイロムの苦労、生き方を間近で見て、問題を起こして父の関心を引くのではなく、優秀になることで父を驚かしてやろうと変わっていくのです。

犬猿の仲だった二人がどんどん親密になってゆく・・・いいですね。大好きです。

サイロムの方は早くから友情以上の気持ちをガンハンに抱くようになっていくのですが、ガンハンは好きな子がいて・・・。

でも、ガンハンはサイロムの気持ちを知って、自分の気持ちに向き合います。恋人になってからはガンハンの方が押せ押せで、可愛かったです。

ガンハンの父の行動のため、ガンハンが家出をするエピソードがあって、一緒に逃げるサイロム。ガンハンのバカな行動に全て付き合うのですが、危ない場所で賭けをするのにも付き合うんですね。止めずに付き合うことで全面的にガンハンの気持ちを受け止めるステキなシーンなんですが、これ男女のカップルだったらありえないエピだなと。

不良と優等生というカップル設定は多々あれど、不良は彼女を自分の厄介事に巻き込むのは危険だからと、ごまかしたりで嘘をつくのがドラマの定番の進行だと思うんです(もちろん、違うパターンもあると思いますが)。

でも男の子同士だと危険を承知でとことん付き合うっていうのもあるんだ、と。

結果、案の定殴られたりしちゃうんですけど・・・、二人の絆は強くなる一方で。こんな逃避行もステキだなと(女の子だと一緒にボコボコが良しとはならないよねと)。

10代の二人が現実を突きつけられながらも、今自分がなれるサイコーの自分に相手のために変わろうとしていく。やっぱり恋はこうでなくてはと思わせてくれたステキなラブストーリーでした。